岩手医科大学産婦人科学講座【オフィシャルサイト】

ご挨拶

産婦人科学とは

産婦人科医療は、周産期医療としての産科学、婦人科腫瘍学、生殖・内分泌、漢方医学などの女性医学が3本の矢です。女性に優しい、豊かな人間性の教育を基本に標準・先端医療の提供ができる人材育成を目指しています。

岩手医科大学産科婦人科学教室は微力ながら、周産期医療分野・婦人科腫瘍分野では大きな歯車が動かせるようになりつつあります。北東北は歴史的に守りの文化ですが、清衡が目指した人は平等に協調して生きる平泉の世界の再現と捉えると、岩手医科大学から全国に示せる産婦人科医療文化を構築できるのではないでしょうか?実際は私を含め、攻めの西の血が融合した特異な状況ですが、皆、仲良く、厳しく医療に向き合っています(国立大出身医師7人、岩手医科大学以外の私学出身医師3人)。首都圏の教室と比べると、人員が少なく(最近は28人程度の医局員)、皆、たいへんでが、岩手県総合周産期母子医療センターとして多くのhigh-risk妊婦を受け入れていますし、婦人科分野では子宮頸がん、体がん、卵巣・卵管・腹膜がんの症例数はそれぞれ、ほぼ60-80例/年あり、上級医と下級医、専門医と専攻医での指導体制がとられ、多くの症例を主治医・執刀医として担当できています。医師主導試験(治験)や国内外と連携した多くの臨床研究も主導的に取り組んでいます。弱点は生殖・内分泌の領域で、若い医師の育成とともに外部から准教授・教授の導入が必要な領域で大学からも了解を得ています。

また、教室運営に重要な岩手医科大学産婦人科同門会・産婦人科医会とも密な関係で多くのご支援をいただいております。

私が常々、教室員に言っていることは、診療においては良い連携の下、患者中心の医療の提供に努めること。さらに、大学では、診療・研究・教育という3本柱があり、それに向き合う強い意思が不可欠。実際、仕事量は膨大であり、多くの苦悩もある。教室・医局はより公平な人事・教育を行い、岩手県を主とした産婦人科医療の発展とその個人の将来への道筋を示そうではないか。大学では診療だけで忙殺される毎日だが、その忙しさに流されていては、自身の成長もないし、後輩の指導もできない。何事も自ら考え、それに基づいた行動が伴わねば人間としての成長は望めない。実際は、どんなに多忙であれ、カンファランスや詳読会等をきちんと組み込むことで皆、前進できる。しかし、人間は平等ではないだろう。自分のおかれた環境がどうであれ、自分の人生を、医師としてどういうふうに送りたいか、その思い・強い意思を持って、それに向かって必要な努力を積み重ねる。その繰り返しができてこそ、良い医師として目の前の患者、将来の患者に対して良い医療を構築できる。「自分で考え、自分で実行する」ことを心がける。上級医は後進を自らリードする。スタッフレベルの医師は後輩を指導すると同時に自ら種々の事項をリード・マネージする。病棟医長や外来医長は入院患者や外来患者の状況の把握に努め、大学としてまとめる必要がある課題を抽出して、系統的にまとめていき、適切に発信(学会発表、論文化)する。それが繰り返されると、学会の中で自然に認識される教室になるし、医師にもなれる。

診療は皆、心を一つにして互いにいたわり合いながら、高品質な医療を提供しよう。我々はプロフェッショナリズム教育の中でおのずと倫理観を得てきたはず。これを社会に貢献せねばならない。患者さんに対して、信頼を築くように努力して希望ある処方をすべき。産婦人科は大学内でも誇るべく実績を上げているし、これを皆で少しでも右肩上がりにできればさらに良い。今後は、県立病院・診療所との機能分担がより重要となる。

研究は、臨床を見据えた研究を目指す。病理や細菌学教室での研究もその先には患者がいることを忘れない。臨床試験・治験も含めた臨床研究は診療後の時間を使わざるを得ず、非常な負担となるが、これも次世代医療のために教室が貢献できることを誇りにして、真摯に取り組んでほしい。

①産科では総合周産期母子医療センターとして重症妊婦・胎児を受け入れ、NICUと合同で症例検討会を行い、診断、治療方針の決定、また、胎児治療などに取り組んでいる。ハーバート大学を核とした最先端の超音波教育チーム(NA-MIC Training Core

International Collaborations)に入っており、Fetal Imagingをリードしている。超音波診断では日本有数の施設として活動している。婦人科がんでも日本有数の施設として国内外と連携した治療を行っている。病理との症例検討会など有益なカンファランスにて診断・治療の適正化を目指している。唯一、「医師主導グローバル臨床試験」に取り組んでいる診療科であり、臨床研究について多くのことを学ぶことができる。患者さんのために多くの情報発信し、種々の臨床試験も行っている。漢方外来や女性医学分野も可能な限りの医療の提供も行っている。これら種々の検討会を通じて互いに協調して「個」を高め、ひいては組織として研修医、若手医師の教育に努めている。

 

研究テーマ

1.周産期医学分野

1) 心磁図・心電図に関する研究

2) 早産予防・治療に関する臨床研究

3) 出生前診断に関する研究

4) 胎内環境に関する研究

 

2.婦人科腫瘍分野

1) 卵巣癌の発生・進展・治療効果に関わるmolecular biologyの研究

2) 卵巣明細胞腺癌に関する臨床・基礎研究

3) 子宮頚癌・子宮体癌に対する化学療法の研究

4) 腫瘍溶解性HSVによる新規ウイルス療法の開発(基礎研究)。

 

教育は非常に難しい局面を迎えている。先に述べたプロフェッショナリズム教育の重要性が必要になってきている。人間性の形成なくして医師になっても患者に良い医療の提供(患者中心の医療)はできない。ポリクリではできるだけ、学生と接してほしい。

最後に名前は頭に記憶され、詩は心に残る。名前が記憶されることも大切だが、人の心に残る医療に向かって我々と歩みませんか。

 

院長

岩手医科大学産婦人科講座
主任教授 杉山 徹
 

これらの分野を幅広く学び、将来はその中で自分の専門の道へ進むことになります。チーム医療のなかで正常に限らず異常妊婦からの新しい命の誕生を支えることは、ほんとうにやりがえのある仕事ではないでしょうか。また、一方、悪性腫瘍に苦しむ患者さんへの最高の内科的(抗癌剤治療)、外科的治療を施し、その患者さんを助けることができたら!仕事はきつい時もありますが、それ以上に充実感があると思います。岩手県で国内外の先端施設に負けない最先端医療を実践しています。国内に留まらず、国際的にも行動しましょう。

 

岩手県医療に不足している地域医療の拠点化・先端化を早急に若いエネルギーを進めたい。患者とともに悩み、問題を解決でき、国内外で行動できる医師が必要であり、将来像でもある。医師に求められる優しさとは何か?やさしい言葉、態度?それも重要!でも、患者の目的は健康を取り戻したいこと。そのためには、拠点病院には、一律な医療以外に最も標準的さらに先端医療も提供できる医師が必要、同時にそれを支える医師も!それがほんとうの優しさだろう。

 

大学は研究・教育機関であり、単に診療だけでない!大学間で学会などを通じ業績を競うことで医学は進歩する。実際、産婦人科学講座に入局した 医師は、全員、学位を取る義務を有し、教授はそれを全面的に指導することになる。医学は科学であり、自分が行った基礎あるいは臨床研究を論文にできてこそ、科学者であり、患者に対して真に正確な情報を提供でき、信頼を得ることができるようになる。過去にまかり通ったように経験だけに基づく手法のみで進むと、新しい社会の中で埋没することになる。

 

産婦人科医療は、女性の一生を通じた健康管理である。胎児から新生児(小児科とともに)、思春期、性活動が盛んな成熟期、更年期、老年期の女性の管理をする。そのため、上記のように幅広い分野を有し、内科・外科との共同での診療も必要になる。

 

産婦人科医療は新しく脱皮しつつあり、若い多くの研修医と希望を持つ中堅医師を求めます。

産婦人科学講座

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